土地選びの家相

どんな土地に住まいをつくるか、その土地を選ぶことは、住まいづくりの第一歩です。吉の住まいをつくるためには、まず、この土地選びが大切なポイントですね。今回は、家相学上どんな土地を選べばよいか、お話してまいりましょう。家相では昔から、土地に関しても、その形状や方位などにさまざまな言い伝えがあります。迷信に過ぎないものもありますが、中には先人の知恵や経験として、現代に活かしたい教えも少なくありません。

たとえば、土地の形については、正方形や長方形などの土地が吉とされ、変形した形、特に三角形の土地は大凶とされてきました。変形した形や三角形の土地は、建物の設計の際、土地に無駄なスペースができやすく、土地を有効に使おうと思うと、建物も変形した形になり、耐久性や耐震性の面で弱くなりやすいのです。設計上不利な点があることからも、やはり現代でも、変形した土地、三角形の土地はあまりおすすめできません。

次に、土地の状況ですが、南側が低く北側が高い土地。これは、南の日当たりが確保できるため、古くから吉とされています。南側に高い建物が建っても、もともと南側が低いため、日当たりがまったく悪くなるということもありません。また、東側が低く西側が高い土地も、朝日は取り入れやすく、西日は遮ることができるため、吉の土地といえます。

逆に、北側が低く南側が高い土地は、日当たりが悪く、冬場は寒い北風を受けやすくなってしまいます。西側に低くなっていく土地も、西日を取り込みやすくなり、暑い住まいになりがちですね。また、周囲に比べて低い場所にある土地は、風通しが悪く湿気がこもりがちとなり、住まいにも人にも湿気の影響が及ぶおそれがあります。



方位に関しては、やはり東南が吉とされます。東南の角地が高値でも人気が高いのは、東側と南側に道路があることで、朝日や南の光、風を効率的に住まいに取り込めるからです。西日は隣の住まいが防御してくれ、北風は北の住まいが遮ってくれる。自然の光や風を住まいづくりに活かすには、やはり東南の角地は最適といえるでしょう。

しかし、土地の良し悪しは、その形状や方位だけで決まるものではありません。周囲の状況や周辺の環境なども、住み良さを大きく左右するものなのです。たとえば、道路との関係もそのひとつです。家相では古くから、道の突き当たりの土地は凶といわれてきましたが、これは現代でも同じです。

よくテレビなどで、交通事故の現場の映像が流れることがありますね。道の突き当たりの家に車が飛び込んでしまったり、先日も高速道路のカーブの部分で、大型貨物車がすぐ脇の建物の上に落下した事故の模様が映されていました。そして、このような現場の中には、度々事故が起きているというところが少なくありません。

前述の三角形の土地も、ふたつの道路に挟まれた状況であることが多く、車の飛び込み事故や、曲がる際の巻き込み事故などが起こりやすい場所でもあります。このような状況の土地の場合は、外構工事をしっかりすること、道路側には寝室をつくらないようにすることなど、住まいでの対策が必要ですね。

また、方位上は大吉である東南の角地も、開口を大きく取りたい東側、南側が道路に面するため、道を往く人から家の中を見られやすいという点があります。道路より土地が高ければ問題ありませんが、そうでない場合は、視線が気になり落ち着かない住まいになることもあり得ますので、その点も考慮しておかれるとよいでしょう。

そして、周辺の環境も大事ですね。東南の角地だからといっても、騒音や臭いが気になる場所では住み良いとはいえません。また、毎日の生活のためには、駅や病院、学校などの住環境も考えなくてはいけませんね。それに、すべての土地が、東南のように良い土地ばかりではないのです。

ですから、土地を選ぶ際は、このように考えていただければよいと思います。土地そのもの、そして、周囲の状況や周辺の環境をトータルに見て、ご自分たちの住まい方に合うかどうかを判断してください。住まいの吉凶は、土地だけでもなく、間取りだけでもなく、周囲の状況も全部含めて決まるものです。

多くの方が気にされる日当たりに関しては、目安として、南側の住まいから6メートル前後の距離をとることができれば、冬場の日当たりもまずまず確保できるでしょう。もしそれが難しければ、2階にリビングを設計するなど、住まいのつくりで改善していくのも方法です。

小池康壽の家相学では、「家相の吉凶には、土地選びも重要なり。しかし、良き条件求めすぎれば、土地探すこと不可能となりけり。ある程度妥協し、さまざまな対策法で吉の住まいつくるなり」と申しておきましょう。