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最近は住まいに「トップライト(天窓)」を設ける方が増えています。より多くの光を住まいに取り入れることができるトップライトですが、私は基本的に、トップライトは吉凶入り乱れるものと考えています。「家相学は、家窓学」、今回はトップライトについてお話しいたしましょう。
古くからの家相書に、「天窓を未申(ひつじさる)にもうけるは、忌むなり」という言葉があります。「天窓や大きな窓を南西の方角に設けるのはよくない」という意味ですが、その言葉どおり、トップライトはつける場所、つける状況によっては大凶になってしまうおそれがあるのです。
もちろん、トップライトそのものは凶の部材などではなく、建築部材としてもたいへん有効なものです。敷地が狭いなどの事情から、建築基準法上の「採光(建築基準法上必要な光の量)」が確保できない場合なども、トップライトをつければ解決できる場合が多くありますし、日差しが強く当たらない場所で利用すれば、部屋温度にはさほど影響せず、明るさだけを取り込むこともできます。
では、どんな場合に、トップライトは大凶となってしまうのでしょうか。それは、先ほどの家相書の言葉のように、夏場に強い直射光が差す南西にトップライトをつける場合。そして、台所にトップライトをつける場合です。

この図面は、現在の住まいであるマンションは台所が暗いので、新居の台所はできる限り明るくしたいという施主の希望で、大手ハウスメーカーが設計した図面です。確かに、台所を明るくすることは悪いことではありません。包丁を使うにも食材の鮮度を判断するにも、台所が明るい環境であることは大切です。しかし、この図面のように、直接光をたくさん取り込んでしまう状況は、台所という場所にとってはあまり好ましいものではありません。

トップライトは北側の屋根や、日中の使用頻度の少ない空間、暗い廊下や階段などを明るくするのには有効ですが、このような建物の形状で、しかも火を使う台所に使用したら、夏場はたいへん暑い大凶の空間を生んでしまうのです。それこそ灼熱地獄でしょう。また、暑さが気になるばかりでなく、食材が傷みやすかったり、加熱調理を避けたりすることで、食中毒の心配も出てきます。暑さで体調を崩すこともあったりと、家族の健康面にも影響するかもしれません。
やはり健康的に暮らせることが一番とのことで、この図面は変更をアドバイスさせていただきましたが、テレビのリフォーム番組や住宅雑誌などには、所構わず大きなトップライトをつけた住まいがよく登場していますので、これらを見て、単純に見栄えだけでトップライトを「良し」と思ってしまう方も多いのかもしれませんね。
ここで、トップライトをつける場合の注意点をお話しておきましょう。トップライトをつける場合、冬場はよいのですが、夏場は太陽がほぼ真上に昇っていきますから、太陽光はトップライトからまともに室内に差しこみます。
ですから、トップライトはできる限り、屋根の北側や、2階の陰になる1階の屋根部分などに取り付けることが望ましいですね。とはいえ北側でも、夏場は直射日光が差し込んでくる場合も多いのです。ですから甘く考えず、暑さと相性が悪い台所や、暑さが体に負担をかけるおそれのあるお年寄りや、幼少の子供の部屋につける場合は、よく検討することが大切です。トップライトしか「採光」を確保できないような敷地条件の場合以外は、太陽光が直接差し込むような状況での使用は、原則は避けたほうが無難であると私は考えています。
また、トップライトに使用するガラスは、光だけを有効的に取り入れ、熱量は調整できる「高断熱ガラス」や「遮熱ガラス」にするとよいでしょう。トップライトの窓枠に遮光材やシェードを取り付けることも大切なことです。また、できれば換気ができる開閉式のトップライトを取り付けるとよいですね。天井部分にたまった熱気を排出する効果も期待できますからね。
小池康壽の現代家相学では、「トップライトはつける場所、つける状況を間違うことなかれ。明るさだけをうまく取り入れるが吉」と申しておきましょう。
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