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家相や風水では、「気」という言葉がよく使われますね。「家の中に良い気を取り込め」とか、「悪い気が流れている」などと言いますが、この「気」という言葉は、往々にして運気や霊的なもの、あるいは、龍の通り道などという迷信的なものと捉えられています。しかし私は、住まいにおける「気」とは単純に「空気」のことであり、気の流れとは空気の流れ、すなわち風通しに他ならないと考えています。つまり、家相でいう気の流れの良い住まいとは、風通しのよい住まいのことなのです。
前回、「家相盤と方位線について」で、図面にぜひ描き込んでいただきたい「線」があるとお伝えしましたが、その線というのは、実はこの「気の流れ」のことなのです。
最近はハウスメーカーの宣伝でも、自然回帰をテーマにしたものが多くなっていますね。風通しのよい、昔ながらの日本の良き住まいが、今また見直されているようです。昔の住まいといえば、木造がほとんどで、部屋も和室が中心でした。建具も襖や障子などでしたから、ことさらに風通しを考慮しなくても、ある程度は自然に風が通り、住まいの換気もできていたのです。
もちろん、決して高気密住宅が良くないというわけではありません。気密性能を高めることは、住まいにとっても大切なことです。寒い冬や暑い夏を快適に過ごすためには、気密性、断熱性の良さが求められます。しかし、その一方で、本来考慮されるべき住まいの「風通し」が、なおざりにされているのもまた事実です。
「うちは24時間計画換気扇があるから大丈夫」と思われている方も多いのですが、これは最低限の換気を行っているだけ。調理の臭いやペットの臭いなどの生活臭、湿気や埃の排出などには、やはり窓を開けて、大きく空気を入れ替える必要があります。強力な芳香剤や消臭剤より、その効果はてきめんですし、何より私たち人間は、自然のそよ風が通る住まいで生活できることが、何よりの幸せですからね。
そこで、これから住まいづくりをされるみなさんに、ぜひ行っていただきたいのが、風通しのチェックです。部屋の中に効果的に風が流れるか、風が通らず空気のよどむ場所はないかを、まず図面の上でしっかりチェックしてください。
地域によって違いはありますが、風を通したい夏場は、基本的に南北に風が吹く地域が多いので、南側から入った風を北側へ通すような流れが理想となります。南の乾いた空気を取り入れ、湿気の多い北側に送り込んであげれば、住まい全体を乾かすのにも効果がありますね。

ですから、まずは、設計中や購入を検討中の図面の南の窓に注目。南から入った風は、この部屋のどこを通って、どこに抜けていくのかを線で描き表してみましょう。基本的に風というのは、入り口と出口があることで効率よく通ります。ですから、窓と窓を結ぶ線、窓とドアなどを結ぶ線が風の通り道となります。南北に通る風だけでなく、東西に通る風についても、窓と窓、窓とドア、ドアとドアを結ぶ線を、何本も描いていきましょう。
そうすると図面の中に、線が描かれた場所と、そうでない場所ができてくると思います。線が描かれた場所は風が通る場所。何も描かれていないきれいな場所は、風が通らず空気がよどむ場所。実際に生活をするようになると、湿気や埃がたまりやすく、カビも発生しやすい場所です。
そして今度は、住まいの中をできるだけ風がまんべんなく通るように、窓やドアの位置を検討してみましょう。「この窓をもう少し動かせば、こっちまで風が通るな」。「この風はここで止まってしまうから、ドアを動かして廊下の窓へ風を送ろう」などといったように、窓の位置、ドアの位置を再度考えてみてください。そして、どうしても窓をつくれない場所、風の通らない場所ができてしまったら、そこは掃除を徹底するなど、住み方や暮らしぶりで改善しましょう。
小池康壽の家相学では、「現代こそ、気の流れはかる住まい重要なり。図面に線を描き入れ、気の流れよく確認するなり。気の流れ良い住まいこそ、吉相の住まいなり」と申しておきましょう。
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