ガレージの家相

家相鑑定で日々多くの図面を拝見していますが、ガレージほど疎かにされている場所はないと、私はいつも感じています。完成しても車が入らないだろうと思われるガレージ、泥棒に何度も狙われそうなガレージの設計を、実に多く拝見します。車社会の今日では、ガレージも住まいの一部。家の間取りやつくり同様、ガレージにもぜひ気を配っていただきたいのです。

では、どんな点に気を配れば吉のガレージになるか、お話してまいりましょう。まずはスペースですが、これは将来的なことも考えて、広めにつくっておきましょう。たとえば、夫婦ふたり家族の場合、今は小さい車で十分でも、子供が生まれて大きくなれば、ワゴン車のような大きな車が必要になるかもしれません。子供たちの自転車を置くスペースだって、いずれ必要になってくるでしょう。

来客の多い家庭では、来客用の駐車スペースも確保しておきたいところです。来客の度に路上に駐車したりしたら、近隣にも迷惑をかけてしまいます。それでトラブルにでもなれば、それこそ凶の住まいとなってしまうでしょう。

次に方位ですが、南側や南西の駐車場は、注意していただきたい点があるのです。もちろん、方位といっても、占い的な吉方位や凶方位のことではありません。南や南西といえば、夏は強い日差しを受ける場所ですね。車という大きな鉄の塊が、この強い日差しを浴び続けることで熱を持ち、その熱気が住まいにも影響してしまうからです。



ガレージを南や南西につくる場合は、そのあたりも考慮して、車に直射日光が当たりにくいような工夫をしておきましょう。カーポートを設けることが効果的ですが、光を遮り過ぎて家の中が暗くならないよう、材質などにも気を配りたいですね。

また、ガレージは隣家に接した場所につくられることが多く、カーポートの雨水が隣家の敷地に流れ込んだり、隣家の屋根の雪が落下して、車庫や車が傷つくこともよくある話です。ガレージをつくる場合は、これらのことも念頭においておかれるとよいですね。

そしてもうひとつ、ガレージをつくるうえで注意したいのは防犯性です。みなさん意外に意識されていないのですが、ガレージは車という財産をむき出しにしている場所です。車への悪戯や放火、盗難などは今や日常茶飯事ですね。

ガレージが家の中への侵入口になるケースも多いのです。水道やガスのメーターは、ガレージ周辺に設置されることが多いですから、それらの検針を装えば、ガレージには容易に侵入できてしまいます。ですから、大切な財産や身の安全を守るためにも、ガレージには門扉を設け、防犯用のセンサーライトやカメラなども設置しておきたいものです。そして面倒でも、車の出し入れの際には、きちんと門扉を閉めておく習慣をつけたいですね。

最後に、インナーガレージの場合には、建物の強度に影響したり、ガレージ内に排気ガスがこもったりするおそれもあります。構造的な強度を十分にとること、換気扇を取り付けて、住まいに排気ガスが流れないようにすることなど、きちんと対策をとっておくことが必要です。

小池康壽の家相学では、「ガレージは、場所やつくりで吉凶出るものなり。夏の車は熱の塊のごとし。屋根でしっかり遮光し、住まいに熱を取り込むことなかれ。近隣とのトラブル起こさぬよう、余裕のスペースを確保するも大切なり」と申しておきましょう。