吹き抜けの家相 |
| 「吹き抜けは、家相上は吉ですか?それとも凶ですか?」。講演会やセミナーでは、よくこんな質問をお受けします。また、家相相談にみえる方々の図面の中にも、吹き抜けがある間取りを多く拝見します。住まいづくりに際して、多くの方が吹き抜けをつくることを希望されているようですが、私はいつも、「吹き抜けは家相上、吉凶が入り混じるもの」とお話しています。 先日、地方のハウジングセンター主催で講演をした際にも、吹き抜けについて質問を受けました。その講演会場は、2階がセミナーホールで1階が事務局。セミナー会場と事務局は、大きな吹き抜けでつながっていました。 質問に対して、私はまず会場のみなさんに、「耳を澄ましてみてください」とお願いしました。会場が静かになると、聞こえてきたのは1階の事務局の話し声。続いて私は、「この会場の吹き抜けの窓枠をご覧ください」と言いました。まだ出来上がって何年も経たない建物ですが、吹き抜けの窓枠には虫の死骸が目立ち、クロスには窓の結露でできたと思われる染み汚れが付いています。会場のあら探しをするつもりは毛頭ありませんが、実際に目で見て、体感していただくほうがわかりやすいですからね。何しろこの会場自体が、大きな吹き抜けでしたから。 ![]() もうおわかりかと思いますが、これが、吉凶入り混じる吹き抜けの「凶」の部分です。音はもちろんですが、吹き抜けは臭いも筒抜けになりますし、後々のメンテナンスのことを考えずにつくってしまうと、希望してつくったはずの吹き抜けが、後悔の種となってしまいます。私も以前の住まいには、6帖ほどの吹き抜けをつくりました。そして年に一度は、くもの巣や窓枠の掃除、照明の電球替え、シーリングファンのメンテナンスなどを、決死の思いでやっていました。ですから、今の住まいには吹き抜けはありません。 しかし、吹き抜けには、開放感や明るさという大きな「吉」もありますね。高気密・高断熱の住まいなら、吹き抜けの大きな空間をつくっても温度差も少なく、広々とした気持ちのよい住空間ができるでしょう。ストレスの多い現代こそ、吹き抜けの開放感ある住まいで、家族で安らげることが理想でもあります。 つまり、吹き抜けが吉となるか凶となるかは、つくり方次第なのです。ベランダやキャットウォークから、窓や網戸、窓枠などが掃除できるようにしておくこと。窓が結露してクロスを汚さないように、熱伝導の少ない窓部品を利用すること。高気密だけに、音や臭いの影響が上階に出ないような間取りにすること。温度差を解消できるように、空気循環装置などを取り付けること。私もまた住まいを建てるときには、これらを考慮して吹き抜けをつくってみたいと思います。 小池康壽の家相学では、「吹き抜けは開放感がある吉のもの。ただし、メンテナンスや上階の間取りに配慮して、真の安らげる空間をつくるべし」と申しておきます |