気の流れは断面でも考えろ

家相や風水では、「気」という言葉がよく使われています。この「気」は霊的なものや、龍が通る道などといった迷信的なものと捉えられることも多いのですが、住まいづくりや住まい選びにおいては、「気」とは風の流れ、空気の流れにほかなりません。そして、この住まいの「気」の流れ、すなわち風通しを左右するのは「窓」です。

住まいにいかにして「気」の流れをつくるか。今回の「家相学は、家窓学」では、住まいを三次元の世界、断面で捉え、「気」の流れを考えてみましょう。

「窓は上下にも振り分けろ」でお話をしましたが、窓は通常の位置よりも高く配置したり、低く配置したりすることでも、住まいに快適性をもたらしてくれます。上に下にと柔軟な発想を持つことが大切なように、平面上だけではなく断面でも、窓の配置を考えてみていただきたいのです。



昨今のように、気密性、断熱性の高い住まいでは、住まいの中で生じる湿気や臭気、汚れた空気を、短時間で効率よく排出できるかどうかが、よい住まいをつくるための重要なポイントといってよいでしょう。そのためには、住まいの中を効率よく通る「気」の流れを確保することが大切です。もちろん、「気の流れを図面に描いてみよう」でご紹介したように、まずは、各部屋ごとに気の流れ、風通しを考慮していくことですが、重要なのは、住まい全体の「気」の流れです。そこで、住まいを図面という平面だけではなく、断面でも見てみることが大切になってくるのです。



「断面」というとわかりづらくなってしまうかもしれませんが、要は住まいを縦に切って見てみること。「窓は上下にも振り分けろ」でご紹介した高窓や地窓も、断面で見てみれば、より「気」の流れがわかりやすいですね。そして、2階建てや3階建ての住まいでは、断面で見ることで、階の上下での「気」の流れもチェックできます。

実は、この階の上下での「気」の流れをうまく確保すると、住まいの中で生じる湿気や埃、臭気などの汚れた空気を効率よく排出することができ、すまい全体の「気」の流れをよくすることができるのです。そして、そのポイントとなるのが階段の窓です。

湿気を生じやすい水回りや、調理時のにおいが出る台所などは、住まいの1階部分にあることが多いですね。その湿気や臭気は、階段から上の階へと流れていきます。また、夏場の熱い空気も、高い部分にたまりやすいので、これらは階段の窓から外へと出ていきやすいのです。

しかし、階段は足元が不安定なため、窓をつくっても開閉がしづらい場所ですし、効率よく風通しを確保できるとわかっていても、つい閉め切りがちになってしまうこともあるでしょう。ですから、階段に窓を設けるのにも、ひと工夫が必要です。足元が不安定であっても、高所であっても、安全に開閉ができ、掃除やメンテナンスのしやすい形状の窓を選択することが大切です。

小さい窓を、手の届きやすい場所に複数取り付けてもよいですし、より効率よく「気」を通すために、高いところに窓を取り付け、チェーン式や電動リモコン式の開閉装置を取り付けるのもよいですね。私の本宅でも、階段の高い所に窓を設け、チェーンで開閉するようにしていますが、階段の窓からよく風が通ることを常々実感しています。

住まいの良し悪しを左右する窓について、さまざまな角度からお話をしてきましたが、住まいづくりの際には、窓の配置やつくりには、ぜひ気を配っていただきたいと思います。なぜなら、家相学は「家窓学」だからです。

小池康壽の家相学では、「気の流れは断面でも考えるべし。階段の窓、悪い気の排出に力持つものなりて、安全に開閉できる工夫し、よい気の流れ確保するべし」とお伝えしておきましょう。