方位別 吉運になるヒント ダイニング編

以前「ダイニング」の回でもお話したように、現代の住まいにおいて、ダイニングは多様な使われ方をする場所となっています。食事をする以外にも、家族の団欒の場となったり、子供の勉強スペースや主婦の家事スペースになることも多いですね。今回は、そんなダイニングを吉にするヒントをご紹介いたします。

・鬼門(北東)や北のダイニングを吉にするヒント

鬼門や北のダイングでは、やはり冬の寒さを和らげる工夫をしておきたいですね。夏は涼しく食事ができますが、寒い冬の朝にも快適に食事ができるよう、前回のキッチンの場合と同様、窓周りの断熱性を高め、床暖房を設置しましょう。食事をする場所ですから、暖房は空気を汚さず、臭いの出ない器具を使いましょう。また、白熱灯や電球色の蛍光灯などの照明にすれば、暖かみのある落ち着いた雰囲気が感じられ、家族そろってくつろいだ食事ができるでしょう。

・     裏鬼門(南西)のダイニングを吉にするヒント

食べ物を扱うキッチンもそうですが、食事の場であるダイニングもまた、西日の差す南西につくることは凶と考えていただきたいのです。夏の強い西日により、南西の部屋は室温がぐんぐん上昇し、過ごしにくい空間になってしまいます。夏はただでさえ食欲が落ちる時季ですから、南西のダイニングには暑さに備えた対策が不可欠です。

それにはまず、窓のサイズや取り付ける高さを調整し、西日が深く差し込まないようにすることです。窓ガラスも、遮熱ガラスやブラインド内蔵ガラスにして、日差しをカットしましょう。テラスを設けて、よしずなどで遮光するのもよい方法です。ブラインドや遮光カーテンは、光は遮断しますが熱は取り込んでしまいます。遮熱は窓の外側で行うのが効果的。外部にロールスクリーン機能を持つサッシや、通風型シャッターを取り付けるのもよい対策ですね。風通しを確保しながら、外部からも見られにくく、防犯面でも有利です。

・その他のヒント

さて、以前にもお話しましたが、私はダイニングに最も適した場所は東南であると考えています。それは、東南が太陽の恩恵をいちばん多く受けられる場所だからです。太陽の光、とりわけ朝の光は、私たち人間の心身によい影響を与えてくれます。朝の光が差す明るいダイニングで、家族そろって食卓を囲めば、1日を元気に気分よくスタートできることでしょう。

その意味では、北や北東、家の中心部など、朝の光が入らない場所のダイニングは吉とはいえません。ですから、マンションでも一戸建てでも、窓のないダイニングや、窓があっても朝日が入らない場合は、通常より大きめの器具を付けるなどして、照明で明るさを確保しておきましょう。私も長年、朝はカーテンを開け放し、曇りの日は照明を全点灯させて、明るい場所で食事をするよう心がけています。

またダイニングは、独立した空間にしたり、キッチンやリビングと一体にしたりと、間取りづくりにも多様性を持った場所といえます。ダイニングをどうつくるかで、住まいの快適性も変わってきますし、家族のライフスタイルに合わせたダイニングづくりもできるのです。

たとえば、住まいが高気密化した昨今では、LDKのようにひと続きの空間では、キッチンの調理の音やにおい、油煙などもリビングと共有することになります。リビングでの安らぎを大事にするのなら、ダイニングとキッチンをひとつの空間にして、リビングとは少し間を置くのもよいですし、大人だけの住まいで、ゆっくり落ち着いて食事をとりたい場合には、ダイニングだけを独立させて楽しむのもよいでしょうね。

また、ここ最近、子供部屋で勉強せず、ダイニングテーブルで勉強している子供たちも多いともいわれます。主婦が1日のうち4時間から6時間はいるといわれるキッチンですが、ダイニングが同じ空間にあれば、その姿を間近に見ながら、子供は安心して勉強ができるのかもしれませんね。

「食育」も叫ばれ、食の大切さが問われている現代、家族の触れ合いが少ないといわれる現代。夫婦で、親子で語ることのできる空間、そんな、まさに住まいの中心となる部屋がダイニングなのだと思います。

小池康壽の家相学では、「ダイニングは、住まいの中心的存在の場所。おいしく食事ができるよう、最善の努力をしてつくるべし。また、語らう場所、安らげる場所として、家族のよき空間とするが吉」と申しておきましょう。