方位別・吉運になるヒント バスルーム編

現代の住まいは気密性も高く、断熱性も向上しています。しかし、そんな建物でも、冬になれば、北や北東は住まいの中でも特に冷える場所となりますね。前回のトイレの場合と同じく、浴室もまた、北東や北につくることは昔から凶とされていますが、これもやはり、寒さがその凶たる理由であるからなのです。また、五黄とよばれる中央部も、浴室をつくるには要注意の場所。まずは、この2つの方位について、対策法をお話してまいりましょう。



・鬼門(北東)や北の浴室を吉にするヒント

前回、寒さからトイレで倒れる人が多いというお話をしましたが、浴室もまた、寒さが引きがねとなって起こるヒートショックなどで、年間多くの人が亡くなっている場所です。暖房の利いた部屋から、寒い浴室に移動することで血圧が急激に変動し、心筋梗塞や脳卒中になってしまったり、血圧が変動したことで入浴中に気を失って、溺死してしまうことも少なくありません。

このようなことを防ぐためには、やはりまず、浴室を暖かくすることです。最近は浴室暖房の装着率も高まってきましたが、冷え込みそのものを軽減するには、窓ガラスにも配慮してほしいのです。窓は住まいで最も熱損失の多いところ。ですから、窓から熱を奪われないように、高断熱複層ガラスを採用しましょう。リビングなどの窓ガラスには配慮しても、水回りまではなかなか手が回らないことが多いですが、鬼門や北の浴室の場合は、特に配慮したいですね。北風が強い場所であれば、風除けの樹木やフェンスを設けてもよいでしょう。

その他には、断熱効果の高いユニットバスを利用すること、浴室の内装や小物などに暖色を用いることもよい方法です。照明も、暖かみのある電球色にされるとよいでしょう。

・中央の浴室を吉にするヒント

家相研究家として迷信を否定する私でも、この中央のお風呂は現代でも凶としています。それは、湿気の影響を大きく受けてしまうからです。家の中央は、窓が取れず風通しが悪い場所。特に昨今の高気密な建物では、湿気がこもりがちになってしまいます。家の中央では換気扇の効率も落ちますから、住まい全体に湿気の影響が及ぶおそれもあるのです。

戸建て住宅でも、鑑定でまれに中央の浴室を拝見しますが、マンションなどでは多くの場合、浴室は中央部分に配置されています。私もマンションをいくつか所有してきましたが、窓のある浴室は今まで一物件だけでした。マンションでは後から対策部品を取り付けるわけにもいきません。では、どうすればよいかですが、中央部に浴室がある場合は、まず「住み方」で対策をしましょう。

入浴後はできる限り早く残り湯を抜き、タオルやワイパーなどで、浴室の壁や床の水気をさっと拭き取っておきましょう。戸建ての場合は、床の水切りが素早く行えるユニットを採用するのもよいことです。このように、まず湿気のもとになるものを取り除いてしまえば、浴室の換気扇を回し続けることもなくなります。また、浴室の換気扇が24時間換気扇を兼ねている場合は、台所での調理時のにおいが浴室に流れてしまうこともあります。調理中は換気量を調整してみることも、心得ていただくとよいでしょう。

・裏鬼門(南西)の浴室を吉にするヒント

では、住まいで最も暑い場所である南西の場合はどうでしょうか。裏鬼門の南西の浴室も、昔から家相では凶とされてきました。現在でも、占い的な判断では嫌われる場所です。しかし私は、南西の浴室は吉であると考えています。ヒートショックの影響も少なくなりますし、湿気も乾きやすく、浴室という場所の特性を考えるうえでは、よいことのほうが多いと経験から感じているからです。

しかし、真夏の暑い時季には、やはり室温の上昇に注意しなければ、気持ちよく入浴することができなくなってしまいます。そこで、遮熱ガラスやブラインド内蔵ガラス、ひさしやよしずなどで日射をコントロールし、入浴時に暑さが残らないようにしておきましょう。また、風通しを考慮した窓配置も大切です。

これは対策法ではありませんが、東南に浴室をつくることができれば、明るくさわやかな大吉の浴室となるでしょう。寒さや湿気対策の面でも有利ですし、快適に入浴できることと思います。昼間の入浴も、露天風呂気分でいいですね。リフォームの際などには、東南の浴室を検討されてもよいですね。

小池康壽の家相学では、「浴室は寒さと湿気に注意が必要なり。鬼門や北、中央の浴室は、現代の住宅設備や住まい方にて開運できるなり」と申しておきましょう。